キャンプに行くと標高が高かったり、空気が澄んでいるためか晴れている日の夜は星空がきれいですよね!
満点の星空や流れ星を見る為にキャンプに行く人もいらっしゃると思います。
そして、この星空を写真に収めてみたい!という方もいるでしょう。
そこでキャンプで出来る星空の写真撮影について、道具や撮影方法をご紹介します。
満天の星空を思い出にしよう
キャンプを経験した人は多くいるでしょう。キャンプは山や海、川など街から離れた場所に出かけるので夜空が満天の星で溢れ、心に残っている人もいるかと思います。
満天の星空は見ているだけでもうっとりしてしまうほど魅力的です。本当に宝石箱という表現がぴったりなほどです。
実はその夜空の宝石箱は写真に収めるともっともっと満天の星空に変わるのです。
星空の写真はそれだけを趣味にしている人もいるくらい魅力のあるものです。
刻一刻と表情が変わり、季節によって様々な表情を見せる星空を心と写真におさめましょう。
星空の写真を撮影するために必要なカメラやアクセサリー
星空の写真を撮るためにはカメラが必要です。でもiPhoneやスマートフォンのカメラではきれいな星空は撮影できません。
星空を撮るには星の光をたくさん集める調整ができるカメラが必要なのです。
星を撮ることができるカメラ
星を写真に収めたい時に使うカメラは基本的に1眼レフと呼ばれる大きくてごついタイプです。
一眼レフカメラであれば、明るさやピントなどあらゆる調整が自分の手でできます。この調整が星の撮影には絶対条件になります。
筆者の場合はCanon 60Dという一眼レフカメラを使っています。
60Dは2010年発売モデルで、現在はEOS 80Dという後継機種が発売されております。
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レンズ
一眼レフカメラの場合、レンズが別売りです。
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レンズキットというカメラ本体とレンズセットの販売もあります。
星空の写真を撮影する為にはレンズも選ぶ必要があります。レンズキットについているタイプのレンズでも星の撮影はできますが、より綺麗な星空を撮りたい場合は広角レンズというものが必要になります。
レンズはmm数で表されていてmm数が大きいものほど望遠になり、mm数が少ないものほど広角になります。
広角レンズの場合は景色を広く捉えることができ、星空を広く撮ることができます。
初めて星空の写真に挑戦するという方は24mm以下の安めの広角レンズを選ぶと良いでしょう。
ただし、カメラにはフルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズなど種類があります。
レンズは同じメーカーであってもどれにでも合うというわけではありません。
基本的にはフルサイズタイプの一眼レフにはフルサイズ専用の広角レンズ、APS-CタイプのカメラにはAPS-C専用の広角レンズ、マイクロフォーサーズにはマイクロフォーサーズ専用の広角レンズを使いましょう。
三脚
星の写真を撮る為にはカメラ三脚が絶対必要になります。
三脚は1,000円程度のものから数万円するものまであります。
星写真を撮る場合はその中からできるだけ重いものを予算に合わせて購入してください。
星の写真を撮る場合、ロングシャッターという機能を使います。
普通に写真を撮る時、「ハイ、チーズ、パシャ!」が基本的なリズムです。
しかし、夜空は真っ暗。人の目には満天の星が見えていてもカメラには真っ暗にしか見えていません。
そこで星の光を感知できるようにシャッターボタンを押した後からシャッターが切れるまで30秒程度の長い間、絶対にカメラが動かないようにしなくてはいけません。動くと写真がブレてしまいます。
星写真を撮る環境は基本的に屋外で、しかもキャンプ場。風があることも予想されます。風が吹いているとカメラがグラグラしてしまい綺麗な星空を撮ることはできません。
なので三脚は重くて風に強いものが必要なのです。
レリーズ
一眼レフカメラで写真を撮る時、レリーズと呼ばれるアクセサリーがあります。
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これはシャッターボタンを遠隔リモートする装置です。
カメラ本体のシャッターボタンを押してしまうとその微細な揺れもブレの原因になってしまいます。
安いもので結構です。レリーズも必ず用意してください。
その他のアクセサリー
その他にもカメラアクセサリーを用意しましょう。撮影した写真を記録するためのSDカードや、カメラの予備電池、カメラを運ぶ為のバックやレンズを綺麗にするためのブロアーやレンズシートも必要になります。
カメラアクセサリー・リスト
- SDカード
- 予備電池
- カメラバッグ
- ブロアー
- レンズ清掃用品
カメラの設定
星の写真を撮影するための設定を説明します。ゆっくり一つづつ設定を覚えましょう。
まずはカメラをマニュアルモードにしてください。「M」に合わせるとマニュアルモードになり、全ての調整が自分でできるようになります。
それでは以下の項目を設定しましょう。
シャッタースピード
カメラのシャッタースピードを30分の1にします。シャッターが開いてから30秒後に閉じる設定になります。
これで長い間カメラが星の光を集めるようになります。
ISO
ISOという電気的に写真を明るくする機能がどのデジタルカメラにも備わってします。
ISOは100から10,000以上の設定があります。数値が低いほど暗く、数値が多いほど明るくなります。
ならばISOを最高に高く設定すればいいのではないかと思いますが、ISOの数値を高くすればノイズが発生し、写真がざらざらした汚い感じになってしまいます。
なのでISOは2,000台を中心に数字を下げたり上げたりして撮れた写真を見比べながら一番綺麗だと思う数値を探してください。
フォーカス
フォーカスはオートでは使えません。マニュアルフォーカスで合わせます。このとき手ぶれ機能がある場合はOFFにしてください。
三脚に乗せて写真を撮るので手ぶれ補正は必要ありません。手ぶれ補正を使うと逆に写真がおかしくなってしまうこともあります。
フォーカスは無限表示「∞」から1mmくらい戻したところに設定しましょう。
本来はモニターを見たりしながら合わせたいところですが、暗くてモニターに映りませんし、ファインダーで合わせることになります。
結構面倒なので、初めは無限表示「∞」の1mmくらい手前に合わせ、撮れた写真によって微調整しましょう。
F直
カメラにはF直という設定もあります。F直はボケ味を作る設定にもなります。
星写真の場合はF直を一番小さい数字に設定してください。
ホワイトバランス
カメラにはホワイトバランスという設定もあります。季節や時間帯によって太陽光の色は変わります。
その光をどんな色にするのか設定できるのです。ですが、初心者の場合はオートで構いません。
パソコンで編集する場合はあとでも設定変更できます。
RAW
一眼レフの撮影では記録方式にjpegとRAWの2つの方式があります。
記録方式はRAW+jpeg両方を設定しましょう。RAWデータがあると編集がとっても楽です。
星空の写真はどこで撮影する?
カメラについてたくさんお話ししましたが、星空の写真を撮る一番の課題は場所、天気、時間です。
星空撮影に最適な場所
キャンプをする場合は山や海に出かけることが多いでしょう。キャンプ場は星空写真に最高の場所です。
しかし、全てのキャンプ場が星空写真に適しているわけではありません。普段満天の星空が見えないのは待ちの光が強い為です。
つまりキャンプ場でも街の光が届く所では満天の星空は写真に写らないのです。
そのため、街から離れたキャンプ場を探してください。
できる限り人工的な光のない場所を探すことが大切です。
星空撮影に適した時間
満天の星空を写真に収める為には星以外の光を無くすことが条件です。人工的な光がなくなってもまだ障害があります。
それは月です。月の光は星よりも明るいのでかなり障害になります。
太陽のように見える光、これは月なのです。月の光が邪魔して星はほとんど写っていません。
月は1ヶ月の間に満ち欠けをします。そのため星空の撮影に最適なのは新月頃です。
でも新月ばかりに都合よくキャンプできるわけではありません。そこで月に出入りを調べます。
月は夜の間ずっと空にあるわけではありません。
季節によっても変わりますが、昼から出て夜中に沈んだりします。
月が沈むと夜空は満天の星だけになるのです。
月の出入りや夜明・日暮、南中時、月の満ち欠けなどを事前に把握しておきたい場合は以下のサイトが便利です。
天気にも注意
星空の写真が撮れるのはやはり晴天だけです。残念ながら雨や曇りでは星空を撮ることが出来ません。
特に山の場合は天候が急変することもありますので、事前に天気を調べておく必要があります。
思わぬ刺客?!飛行機に注意
街から離れ、月も沈み、晴天!こうなると満天の星空になります。しかし、思わぬ刺客がいることもあります。
写真を撮る時に気をつける最後のポイント、それは飛行機です。
暗くてまったく分からないのですが、パソコンで編集しているとなにやら一定の点が・・・。これは飛行機が写ったものです。
飛行機が写っている場合もあるので同じ場所で何度も撮っておきましょう。
星空撮影キャンプで用意するもの
星空の写真を撮る時に必要なアイテムはカメラはもちろんですが、キャンプにも行くのでキャンプ用品も必要です。
キャンプギア・リスト
- カメラ機材一式
- テント
- 寝袋
- 防寒着
- ホッカイロ
- 調理器具
- 救急用品
- 食料
- あったかい飲み物
- マット
- キャンプ用の椅子、テーブル
- ヘッドライト
キャンプする場所や季節に応じて準備物は変化する
星空は色々な場所で撮影することが出来ます。ですが、場所や季節によって必要なものが少しづつ変化します。
山の場合は標高によって温度も変わりますし、天気も変わります。
例えばシュラフ(寝袋)も使う場所や季節によって選ばないといけません。シュラフは万能ではなく、夏対応の物もあれば冬対応の物もあります。
夏で暑い場所ならシュラフはなくてもいいくらいですが、冬や春秋に標高の高い場所だと0度近くや0度以下まで冷え込みます。
シュラフは必ず撮影する環境に合わせて選んでください。命に関わることにもなり兼ねません。
テントの選択も重要
やはりキャンプといえばテント泊。しかし、このテントも季節によって選ぶ必要があったりします。
ファミリータイプのテントの場合、今ではワンタッチで設営できるものもありますがあまりおススメできません。
なぜなら、星写真の撮影は山ですることが多くなります。山の方が街の光から逃げやすいのです。
そのため、山は天候が変わりやすいことと夜は風が強くなることが多い為、ワンタッチテントだと支柱が関節部分で折れてしまうことがあるのです。
筆者も四国カルストに写真を撮りに行ったことがありますが、夜は風速10mくらいの強風になり、ワンタッチテントが壊れた経験があります。
テントはポール式のしっかりしたタイプで風の影響を受けにくいもの、風に強い太いタイプのポールを選ぶと良いでしょう。
待ち時間を考える
星の写真を撮る場合、月の位置を把握することは大切だと紹介しました。月が沈む時間まで待つこともよくあります。その間何をするか考えておきましょう。
BBQをするのも良いでしょうし、焚き火をしながら暖をとるのも良いでしょう。ゆっくり読書をする人もいます。
何をするか考えてその時間を有効につかうとキャンプも充実します。特に夜はできることが減ってしまいますので、計画をしておきましょう。
子供連れの方の場合はとくにお子さんが暇を持て余してしまわないように、星空の絶好タイミングまで楽しめる工夫が必要です。
より楽しく星空撮影をするために
星空撮影やキャンプをより良い思い出にする為にはマナーを知っておくことも必要です。
ゴミは持ち帰ったり、あまり騒ぎすぎないなどの配慮は当然ですが、テントで寝ている人もいる為、他の人のテントを灯りで照らさないように配慮したり、他の撮影をしている人の邪魔にならないようにします。
また、体調を狂わすことがないように暑い時期でも温かめにできる服を用意することも必要です。
お酒の飲み過ぎにも注意してください。飲みすぎて周りの人に迷惑をかけないようにするのは当然ですが、寝てしまって星空の撮影ができなかったなどの失敗は避けましょう。
星空の写真はとても神秘!キャンプには絶対おすすめ!
星空は神秘的でロマンチックです。星空の写真は撮り続けることでどんどん上達します。カメラは機材を揃えて設定を細かく調整することで肉眼では見えない星雲まで捉えることも可能になります。
星空写真は撮れば撮るほど魅力が増えます。
星空写真をマスターするとキャンプは昼も夜も楽しんで満喫できるのです。
普段の星空とはまったく違う神秘な世界を楽しく楽しみましょう。
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